救いの神/小林和敬


その時は、異変に気付かなかった。何か写真がおかしいなと感じた。しかし、暫くそれがなんなのかわからなかった。ん?、いくら送っても写真が変わらん?あれ!メモリーカードが一杯になったと警告が発せられていた。
やってしまった。モニタをもう一度見る。しかし、失敗を確信したに留まった。ロベサルとの合同演奏が全く撮れていなかった。
それからはどうしょうかと右往左往した。そういえば2階席で写真を撮っていた人がいたなと、まず探そうと思った。やっと見つかり、「演奏会の写真を撮っていたようですがその写真を私にください」とアプローチ、良いよとの返事を頂けた。救いの神に会った思いだった。その神は、ナイジェルさん。その日にデータをと思ったのだけど、もう会えなかった。植樹の時もいるであろうと祈る気持ちだった。願いは叶い無事に会えデータを頂くことが出来た。その時に団員2名のホストファミリーでもあることが分かった。失敗のお陰で話す事が出来た。こんなこともあるのだなぁ。

(ロベサルにて)